トランプ政権、トランス受刑者の医療制限を米最高裁に要請
 (CC BY-SA 3.0)](/news/2026/0929-us-supreme-court-trans-prison-care/cover_hu_cc6baf33b6227c27.webp)
ドナルド・トランプ米政権は2026年9月28日、連邦刑務所のトランスジェンダー受刑者に対するジェンダー・アファーミング医療の制限を一時的に実施できるよう、連邦最高裁に緊急申請した。Trump v. Kingdom事件(26A416)の記録 によると、政府は本訴訟が続く間、下級審の差し止め命令の停止を求めている。最高裁はまだ判断していない。
連邦刑務所局が2026年2月に採用した方針は、性別違和に対する心理療法と精神科サービスを維持する一方、ホルモン療法、手術、胸部バインダーやかつら、乳房パッドなどの「社会的配慮」を対象外とする。これは、受刑者の外見を反対の性に合わせる目的の処置、治療、薬剤に連邦資金を使わないよう命じた2025年1月の大統領令 を受けたものだ。
連邦地裁のロイス・ランバース判事は、性別違和と診断された現在および将来の受刑者全員への適用をすでに差し止めていた。刑務所局が自らの治療経験を無視して恣意的に行動した可能性があり、大統領令を実施するため新方針を「逆算して作った」と暫定的に判断した。9月18日、連邦巡回区控訴裁判所は訴訟中の差し止め解除を拒否した。
連邦政府のD・ジョン・サウアー訟務長官は、下級審が所管機関の判断を自らの判断で置き換えたと主張した。政権は、方針が個別の精神科治療を残しており、ホルモン、手術、外見上の配慮の停止は医学的な見解の相違、施設の安全、刑務所運営から正当化されるとしている。Reutersによると 、政府が求めているのは訴訟中の一時的な実施だ。
原告はトランス女性のアリシア・ソフィア・キングダムと、トランス男性のソロ・ニコルズ、ジャス・カプレ。ACLU、同団体のワシントン支部、Transgender Law Centerが代理する。原告側は、医師が処方した治療の中止はうつ、不安、自傷、自殺念慮につながり得るうえ、一律禁止は憲法修正5条と8条、リハビリテーション法、連邦行政法に違反すると主張する。ACLUの推計 では集団訴訟の対象は約2,000人。刑務所局は2025年に600人超がホルモン療法を受けていたとしている。
本案は未決着だ。最高裁長官は原告側に10月8日までの回答を求めており、その後、裁判官はまず方針を一時的に実施できるかだけを判断する。Washington Bladeの当初報道 は、必要な医療を止めることへのACLUの反対と、治療・安全基準は刑務所当局が決めるべきだという政権の主張を伝えている。
「Urania」はこれまで、オレゴン州がトランス女性を男性刑務所に収容し続けることを認めた判決 と、LGBTの生徒を守る連邦反差別規則の終了 を報じている。


