カナダ・BC州の前倒し選挙、学校のLGBT教材が争点に
 (CC BY-SA 4.0)](/news/2026/0929-bc-election-sogi/cover_hu_35a4af07ab3504be.webp)
2026年9月末、性的指向と性自認を扱う学校向け資料「SOGI 123」を維持するかどうかが、カナダ西部ブリティッシュコロンビア州の前倒し選挙の争点となった。投票日は10月24日。州保守党とOneBCは学校からの撤去を公約し、与党の新民主党(NDP)はLGBTの児童・生徒に対するいじめや差別を防ぐ取り組みを継続するとしている。
州首相でNDP党首のデービッド・イービーは9月22日、予定より2年早く選挙を実施すると発表した。米国との貿易摩擦と、州経済を守るために新たな信任が必要だと説明している。AP通信によると 、選挙戦は右派陣営の党首交代と分裂が続く中で始まった。Elections BC の公式サイトも投票日を10月24日としている。
SOGI 123は独立した必修科目でも、単独の学習指導要領でもない。教育省も開発に関わった教員向け資料集で、学校方針、包摂的な環境づくり、性的指向や性自認の扱いを取り上げる。州政府は、学校と教員が具体的な資料を選ぶ一方、教育課程の基準と差別禁止の規則には従う必要があると説明している 。
保守党の暫定党首ローン・ダークセンは、勝利すればSOGI 123を廃止し、授業を読み書きと算数・数学に再び集中させると述べた。ダラス・ブロディ率いるOneBCも、教室からSOGI 123を撤去すること を優先政策に掲げる。この立場の支持者は、子どもの教育に関する親の権限を重視し、学校が性別やジェンダーを思想的に扱うべきではないと主張している。
これに対しイービーは、NDPはいじめ防止を放棄しないと述べ、児童・生徒を支える教員の役割を強調した。CBCが報じ、Yahoo Newsが転載した 各党の立場の比較では、NDPはSOGIを医療上の判断や独立した性教育科目ではなく、学校の安全に関する問題と位置づけている。州教育省も、資料は特定のアイデンティティーを勧めるものではなく、差別防止を目的としているとしている。
より広い議論のきっかけは、9月28日付のXtraのオピニオン記事 だった。筆者のメル・ウッズは、カナダの中道左派政党はトランスジェンダーへの支持を一般論にとどめがちで、反対勢力に主導権を渡しかねないと論じる。これは筆者の見解であり、世論調査の結果ではない。同記事は10月に相次ぐ投票を前に掲載された。ブリティッシュコロンビア州の選挙に加え、カナダ政府の公式日程 には10月5日のケベック州議会選挙や複数州の自治体選挙が記載されている。
「Urania」はこれまで、カナダの女性刑務所におけるトランス女性の収容をめぐる訴訟 や、同性愛者であることを公表しているエリック・デュエムがケベック保守党を率いて州選挙に臨む動き を報じている。


