モスクワの区議候補、Tシャツの「LGBTシンボル」で10日間の拘禁
モスクワのトゥシンスキー地区裁判所は7月29日、シチュキノ区議会選挙の候補者ダニイル・ネオノフ(Daniil Neonov)に10日間の行政拘禁を命じた。裁判所はTシャツの文字を「LGBT運動」のシンボルと判断し、過激派組織のシンボルの公然掲示を禁じるロシア行政違反法典20.3条に違反したと認定した。判決は人権報道プロジェクト「Slovo Zashchite」が伝えた 。
発端は7月16日に公開された選挙運動動画だった。ネオノフは多色の文字が入ったTシャツを着て、自身をfemboyと説明し、与党「統一ロシア」への反対を表明した上で、立候補に必要な署名を住民に呼びかけていた。Slovo Zashchiteによると文字には7色が使われていたが、現在一般的なLGBTのレインボーフラッグは6本の帯で構成される。
ネオノフは無罪を主張し、目立つ色だったためこのTシャツを選んだと説明した。弁護人は、禁止されたシンボルを示す意図はなかったと述べた。裁判所はTシャツの没収も命じた。
ネオノフが7月28日に拘束されたことはSOTAが最初に報じた 。選挙運動サイト では無所属候補でIT専門家と紹介されている。以前は未登録政党「夜明け」の活動に参加し、その後同党から離脱したモスクワのグループが選挙運動を支援していた。
判決が発効した場合、ネオノフは行政処分を受けた者と法的にみなされる期間中、当選資格を失う。20.3条に基づく処分では、この期間は処分の執行終了後1年間続くと、ロシアの選挙権に関する連邦法 に定められている。
ロシア最高裁は2023年11月、「国際的なLGBT社会運動」を過激派組織と認定 し、活動を禁止した。その後、ロシアの裁判所はレインボー図柄の表示をめぐる事件に20.3条を適用するようになった。